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IKURA’S AMEFES 2025(雨フェス)

雨と濃霧のアメフェス——仲間と走った特別な一日

2024年5月、XV1900オーナーズクラブROAは結成10周年を迎えた。
記念パーティーには、XV1900の開発に携わったレジェンドたちを招き、クラブが歩んできた10年間を仲間たちと共に祝った。

国内登録台数の少ない車種に特化したバイククラブが、10年にわたって活動を続けてこられたこと。
それは、決して当たり前ではない大きな節目だった。

あの記念すべき一日が、つい最近のことのように感じられる。
しかしROAは、すでに次の10年へ向けて走り始めている。

新体制で挑んだ「アメフェス」

新会長体制となったROAが、次の一大イベントとして目標に掲げたのが「アメフェス」への参加だった。
エントリーを申し込んだものの、ヤマハのクルーザーチームとして参加できるのか、不安がなかったわけではない。

それでも、事務局や主催者の皆さまの粋な計らいにより、
ROAもアメフェスへ参加できることになった。
待ちに待った大きな舞台。

イベントの約1週間前から、参加メンバーは天気予報を何度も確認し、その変化に一喜一憂する日々を過ごした。

雨予報でも、誰一人として弱音を吐かない

当日の天候は、決して期待できるものではなかった。
それでも、メンバーから弱音が聞こえてくることはなかった。

雨が降るかどうかよりも、現地は暑いのか、寒いのか。
どんな服装で向かうべきなのか。
一泊するなら、夜はみんなで宴会だ。
そんな話をしながら、遠足を待つ子どものように当日を楽しみにしていた。

そして迎えたイベント当日。
スタート地点の海老名は、まさかの土砂降りだった。

それでも辞退するメンバーは一人もいない。
集まった仲間たちは雨さえも笑い飛ばし、全員で富士スピードウェイを目指した。

富士スピードウェイを包んだ濃霧

会場へ到着すると、雨は次第に収まった。
しかし、山の上にある富士スピードウェイは、まるで雲の中にいるかのような濃い霧に包まれていた。

視界を遮るほどの霧と、決して恵まれているとはいえないコンディション。
それでも、ROAのメンバーたちは終始笑っていた。

天候が悪いから楽しめないのではなく、この状況さえも仲間と一緒に楽しんでしまう。
その姿は、ROAらしさを何よりも表していた。

「ついていくだけっすよ」

今回、「アメフェスへ行こう」と声を上げたのはROA代表だった。

悪天候の中で参加してくれている仲間たちを見て、どこか申し訳ない気持ちもあったという。
「みんなを付き合わせてしまったようで、申し訳ない」

そう口にすると、メンバーから返ってきたのは、迷いのない言葉だった。
「何言ってんすか。ししまるさんが行くって言うなら、俺たちはついていくだけっすよ」

その一言に、ROAが長い年月をかけて築いてきた信頼関係が表れていた。

晴れた日のツーリングだけではない。
雨でも、霧でも、思いどおりにならない状況でも、それを共に笑い、楽しめる仲間がいる。

その存在こそが、何よりも尊く、簡単には得られないものなのだと、改めて実感する一日となった。

逆境を楽しむ者たちが集まった一日

あの日、会場に集まっていたのは、悪天候を理由に楽しむことを諦めない人たちだった。

むしろ逆境さえも楽しみへ変えてしまう、強いスピリットを持った者たち。
立ち込める霧を見つめながら、誰もが心の中で思っていたはずだ。

「晴れろよ、この野郎」
チームや車種の違いを超えて、あの場所にいた全員が同じ天候に立ち向かい、同じ時間を楽しんだ同志だった。

雨と濃霧に包まれたアメフェス。
決して理想的な天候ではなかったが、
だからこそ、仲間の存在と絆をより強く感じられる一日になった。

その出会いが、新たな軌跡になる。

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